「仕事量を考えると、収入が見合わない」「会社の経営方針や職場の人間関係が合わない」など転職理由は様々です。病院であれば薬局長、調剤薬局であれば管理薬剤師といった管理職についている方や、ドラッグストアでの店長といった立場の方が転職を考えているということは、転職したい理由がより切実だと言えるでしょう。
ここでは、管理職や店長などの経験がある方が転職を失敗しないポイントを紹介します。
目次
転職理由を明確にしよう
薬剤師の転職は決して珍しいことではありません。ある調査では、薬剤師の7割に転職経験があり、さらにそのうちの3割は3回以上の転職経験があるとの結果が出ています。
妥協点も考えよう
すべて満足できる転職先を見つけるのは、そう簡単ではありません。
時には「妥協」することも必要です。自分の妥協できる点も把握しておきましょう。
好条件の求人は見つかる可能性が低い
転職をする上で悩むのは、現状の職場でも「残業などもあるが、その分収入は良い」「忙しいが、希望の専門知識は学ぶ環境がある」など満足している部分もあるからでしょう。そのメリットがなくなってしまうと当然、不安が伴います。
できればどの条件も希望に見合った転職先が見つかるのが理想ですが、現実的にそのような職場を探すのはなかなか難しいでしょう。
また、好条件の求人はすぐに決まる可能性も高いので、タイミングよく見つかることは少ないものです。
妥協点を考え、優先順位をつける
「ここは譲れる」「ある程度我慢できる」といった妥協点についても、優先順位とともにはっきりさせておくといいでしょう。
求人情報に書かれている内容だけでは判断が難しいこともあるので、自分の判断基準がはっきりしていると、転職先に詳しく聞き、細かいところまで確認することができます。
そういった事前の調査や確認は、転職を失敗しないためにとても重要です。
経験は強みになる
管理職や店長経験がある薬剤師の方が転職を成功させるためには、その経験を活かせる職場を探すことが重要です。
経験が考慮されると、収入を大きくアップさせることも可能です。
逆に、経験を活かすことができないと、収入が下がるだけではなく、成長を見込まれる新卒の薬剤師や若手の薬剤師などと同様の扱いを受けたり、競合することで不利な状態になってしまったりする場合もあります。
ですから、積み重ねてきた経験が即戦力として活かせるような職場をメインに探すといいでしょう。
例えば、「新規オープンのドラッグストアチェーンの店舗」や「一人薬剤師の店舗」などは、若手の薬剤師よりも、管理職や店長経験のある薬剤師が有利な転職先だといえます。
薬剤師専門の転職サイトを活用しよう
希望の転職を叶えるために、事前の調査や確認は重要ですが、求人サイトやハローワーク、公式のホームページなどから得ることができる情報は限られています。
自分一人で探すとなると、直接アプローチできる数も限られてきますし、労働条件や給与について自分で交渉をしなければいけません。
現在の職場の勤務と並行して、転職先を探す場合も多いので、これらを一人で行うのは大変な労力がかかります。そこで上手に活用したいのが、薬剤師専門の転職サイトです。
専門知識のある担当者が提案してくれるオススメの転職サイトとして
・薬キャリ
・ファルマスタッフ
・マイナビ薬剤師
この3つに登録すれば間違いありません。
現在、多くの転職サイトがありますが、一般の転職サイトよりも薬剤師専門の転職サイトの方が、数多くの求人から自分の条件に見合った求人を効率よく探すことができます。
また、上記3つの転職サイトでは、転職コンサルタントが薬剤師の資格を持っている場合もあり、親身になって様々な求人を提案してくれます。
「薬キャリ」の特徴
「薬キャリ」は、薬剤師会員10万人のエムスリーグループが運営するサイトです。
そのネットワークを活かし、求人募集やその職場の情報を独自に収集しているため、専門性の高さや迅速な対応に定評があります。
- 病院、薬局、企業求人の転職に強い
- スピード対応が高評価
- 提案力がある
エムスリーグループが運営する薬キャリは、病院や調剤薬局、企業内求人の転職に強いという特徴があります。その理由として、まずはそれらの取り扱う求人数が多いということです。薬キャリの評判は、病院や薬局、企業求人が多いという口コミが寄せられています。とくに企業内求人は全国的にも求人数が少ないと言われている中、薬キャリでは取扱いが多く、企業薬剤師として働きたいと考えている方にはかなりおすすめです。
そして、求人紹介の的確さと迅速な対応であることも口コミで多く見られます。提案力や対応力のあるコンサルタントが多く在籍しているため、しっかりとフォローしてくれます。
「ファルマスタッフ」の特徴
「ファルマスタッフ」は、東証一部上場の日本調剤のグループ会社が運営しているサイトです。薬剤師の転職支援に18年以上の実績があり、業界最大級の公開求人数があります。
また、転職後でもコンサルタントに相談ができるなど丁寧なサポートや、派遣求人にも強いという特徴があります。
- 圧倒的に多い求人数
- サポート体制がしっかりしている
- 研修制度が充実している
もともと、調剤薬局の求人の取り扱いを中心とした薬剤師求人サイトですが、病院やドラッグストアなどの求人も多く取り扱い、求人の数や質は業界でもトップを誇ります。日本調剤グループが運営しているためか多くの調剤薬局が登録しています。
ファルマスタッフは求人だけでなく、サポ-ト体制もしっかりしています。転職経験がなく面接の受け方がわからない場合でも、コンサルタントが面接に同行しフォローしてくれるので心強いなどの口コミが見られます。それだけでなくファルマスタッフは研修制度の充実も注目したいポイントです。10日間の無料体験版もあるので、是非利用することをおすすめします。
「マイナビ薬剤師」の特徴
「マイナビ薬剤師」は、リクルートグループが運営するサイトです。そのグループの強みを生かし、大手薬局や病院、製薬企業など、幅広い企業を紹介してくれます。
また、全国に14ヶ所にマイナビ薬剤師のオフィスを展開しているので、キャリアアドバイザーと直接あって面談することが可能です。
- 対面での面談重視
- 転職のプロがしっかり提案
- 一人あたりの平均紹介求人数がトップクラス
マイナビ薬剤師では、転職希望者が仕事に対して何を求めているのかを把握し、しっかりサポートできるように小さな希望も見逃しません。そのためキャリア面談ではできる限り対面し、医療業界専任のアドバイザーが最後までフォローしてくれます。
取り扱う求人情報は調剤薬局の求人案件が多く、キャリアアップやスキルアップを希望している方にもおすすめです。転職希望者一人当たり平均紹介求人数は20.2件と業界でもトップクラスを誇るほど。年収アップの希望にも応えてくれます。
希望の転職を叶えるために
管理職や店長経験がある薬剤師の方が、希望の転職を実現するためには、まず自分の判断基準を明確することが大切です。
その上で、自分の条件に見合った求人を探すために、転職サイトの活用をオススメします。
転職サイトにはそれぞれに特徴が異なるので、どこが自分に合うのか見極めることも大切です。最適なサイトか分からないという場合は、実際に複数の転職サイトに登録してみるといいでしょう。
転職後に後悔はしたくないものです。今までの経験を活かした希望の転職ができるよう、しっかりと準備や下調べをして転職に臨みましょう。