結婚や介護などで一度職場を離れた薬剤師の方が、その後復職を望む事も珍しくはありません。その際に、前回の職場を離れてから2年以上が経過している場合、ブランク有りとして判断されることになります。
長期に渡って現場を離れていても復職をスムーズに行うために、ブランク薬剤師だからこそ決めておくべき、いくつかのポイントを紹介します。
目次
過去の職場での経験やスキルを明確にしておく
復職を望む際、過去の職場での自身の経験や、身につけたスキルは確実に把握する必要があります。面接の時にアピールできる項目が増え、また自分の能力を把握しておくことで、これから勉強すべき点はどこかを考えることができるためです。
自分の経験やスキルを把握することが難しい場合、紙に書き出す方法がおすすめできます。頭の中ではなく書きながら考えることでより客観的に自分を分析することが可能になるからです。
この方法を使う場合、自分が取得した資格や経験した業務などを、箇条書きで紙に書いていきます。その中から重要なものや、必要そうなものを抜き出すことで、簡潔に自分の経験やスキルをまとめることができるでしょう。
研修の充実した職場を選ぶことで、ブランクを乗り越える
ブランクがある場合には、もし前回の職場で経験を持っていたとしてもそれが役に立つとは限りません。以前とは制度や環境が異なるためです。
中小薬局や病院は研修をしないところが多い
特にブランクの期間が長い場合は、ほとんど0からのスタートになるはずです。
ですから、戸惑わないためにもOJTや研修、勉強会がしっかりとしている職場を選ぶのが安心です。
中小薬局や病院では、基本的に研修はあまり行われずに、即業務になる場合が多くなっています。そのため丁寧な研修を望んでいる場合注意が必要です。
ブランク薬剤師におすすめの転職先は?
一方で大手チェーン薬局やドラッグストアでは、ブランク薬剤師に向けた研修を行っているところもあります。
希望の復職先がそのような研修をしているかを、事前に確認しておくと良いでしょう。
パート?それとも正社員?希望の勤務体系を決めておく
新卒で採用されたときと比べて子供を持っていたり、介護が必要な家族がいたりと、状況が異なる事も考えられます。
それを踏まえた上で、自分の経験やブランクの期間、希望の年収なども考慮に入れて勤務体系を決めていきましょう。
フルタイム勤務なら金銭面が安定している
正社員などのフルタイム勤務であれば、金額が高く、安定した年収が望みやすいといえます。しかし時間の融通は効きづらく異動や転勤も考えられるため、介護や子供の世話が必要な家庭の場合はスケジュール管理が大変になる場合があります。
時間に余裕を持って働きたい!
アルバイトやパートタイム勤務の派遣社員であれば、高い年収を得ることは難しくなります。代わりに、時間の融通が効き責任も小さいので、仕事以外にもやらなければならないことがある場合には、こちらを選ぶと無理が少なくなります。
仕事に慣れるためにパートや派遣社員からはじめるママ薬剤師も多くいるため、子持ちの家庭の場合には参考にするのも良いでしょう。
これはNG、という項目を必ず決める
働くための条件や妥協できないことは、きちんと把握しておかないと、後に自分が大変な思いを強いられることになりかねません。しっかり「項目」を決めておきましょう。
条件をつけることでリスクを軽減する
復職先を考える際には、例えば扶養範囲内で働きたい、土日は休みたいなどの「これだけは譲れない」という項目を決めておくと良いでしょう。
こだわりの条件があればそれに適合した職場を探すことによって復職先を絞ることが出来ます。
また、自分にとって絶対にNG、という条件を選んでおけば、復職した後自分に合わずに困ってしまうことも少なくなります。
条件が多すぎる場合は必ずまとめること
しかし、あまりにもNG項目が多すぎると選べる職場が減ってしまうことも考えられます。ですから条件が多すぎる場合には、比較して小さい方は妥協するなどの対応もしていきましょう。
希望の条件やNG事項の整理、また妥協できる部分の比較を行う際にも、自分のスキルを把握する際に使用した、紙に書き出す方法は有効です。
箇条書きで希望する条件を書いていきながら、重要なものとそうでないものにグループ分けして行くと分かりやすく把握することができるでしょう。
ブランク薬剤師の復職のポイント、そのまとめ
ブランクがある薬剤師でも、職場の選び方には様々な選択肢があります。自分の能力や立場を把握し、それに見合った職場を選ぶことが重要です。
休日や研修の丁寧さ、年収など自分にとってのこだわりもきちんと実現できる職場を選べるように、必要なポイントや決めごとを抑えておくようにしましょう。